逢うも逢わぬも

    眠気のなかで

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2021.12.14 呼吸

その日の最後の曲はクリスマスソングだった。 大阪の千日前という街は、キタなのかミナミなのか、私には分からない。ただ、少なくても、私が住んでいるキタとは少し違った雰囲気が漂っていることは感じとれる。キタを彩っているイリュミネーションやそつなく…

2021.12.10 肉すいとうたたね

大阪に到着した日には、大阪らしいものを食べたいと考えたけれど、たこ焼きで夕食というわけにもいかないし、コミュニケーションも込みであるという、お好み焼きは億劫だった。それ以外に何が大阪らしいものなのかが分からない。 話はずれるが、モロッコのマ…

2021.12.11 予定のない午後

大阪には、12月13日までに行けばよいとされていた。 その間だったら、いつでもいいと言われると、逆に、いつにして良いのか分からなくなったが、12月10日に決めたのは、12月11日の羊文学のライブのチケットを買ってしまっていたからだ。横浜の公演もあったの…

2021.12.5. 泉岳寺まで

私が大阪にいくと聞いて、なにをどう思ったのか、父が泉岳寺にいくと言い出した。 私と妻と娘を連れて泉岳寺に行き、ホテルで夕食をとろうという。どう考えてよいのか分からなかったが、父はもう高齢で、私の家族を誘うということは珍しいし、私としても、父…

2021.11月下旬 とどまる時間に漂うとき

感染症の蔓延のために閉ざされていた街が少しずつ開きはじめ、街なかに人が戻りつつあった。大阪に行く前に一度は行かないとならないと思っていた店があって、だから、新しい生活の隙をすり抜けるようにして、11月下旬の平日に訪れた。 その店はいつも夕暮れ…

2021.11.13 キタからミナミ、そして、キタ

そうして、私は京都から大阪に向かった。 京阪三条駅から北浜駅まで行くことができるというのは、関東出身の者からすると、ちょっと信じられないようなところがある。2つの大きな都市が地下鉄と地下鉄で繋がっているというのが感覚として掴めない。東京メト…

2021.11.12 京都と安心な僕ら

私にとって、京都の最初は烏丸御池にある大垣書店だと思う。たまたま泊まったビジネスホテルで、夜、夕食を食べ終えてしまうとやることがなくなり、烏丸御池まで歩いていき、本を眺めていたら、小野不由美の『営繕かるたや怪異譚 その弐』が売っていた。旅先…